卵子のお話
原始卵胞は生まれる前、まだ女の子がお母さんのおなかの中にいるときに500~700万個に一度だけ増えます。
生まれた時には既にその原始卵胞は約200万個にまで減っており、初経時にはさらに減少し約30万個になります。毎月一個ずつ卵子は排卵されるのではなく、1ヶ月に約1000個の割合で減少していきます。
原始卵胞は、まるで砂時計のように刻一刻と落ちていき、なくなっていくのです。
35歳ぐらいになると生まれた時の約200万個のうち1~2%、2~3万個の原始卵胞しか残っていません。恒常的に原始卵胞は消滅し、排卵がするしない、月経があるないにかかわらず減っていきます。
卵子が年齢を重ねるとどうなるのでしょう。
原始卵胞という細胞は、その状態で、何十年も生きる事ができる特殊な細胞です。
その為、原始卵胞とご自身の年齢は同じで、その分、原始卵胞も年を重ねてきています。
原始卵胞が年を重ねると、排卵が行われても、卵子が卵子としての機能を失っている状態が多くなります。
また、染色体異常をもつ卵子も増えてしまい、染色体異常を持った卵子は受精卵になったとしても育たない、育っても着床しない、着床しても流産してしまうという事が多くなります。
卵子の染色体異常は年齢に関係なくおこります。しかし、年齢を重ねるにつれて卵子の染色体異常の数は多くなり、これは原始卵胞が年を重ねたからだと考えられています。